
検査と治療・一般不妊(タイミング法・人工授精)
不妊検査とは:女性・男性の検査の項目と、受けるタイミング
最終確認日 2026-10-16(制度は変わることがあります。出典で最新の情報をご確認ください)
妊娠を望んで避妊をせずに性交していても、1年間妊娠しない場合を「不妊症」といいます。原因は女性側・男性側のどちらにもあり、日本産科婦人科学会は、男性側に理由がある割合と女性側に理由がある割合は「ほぼ半々」と説明しています。不妊検査は、どこに原因があるかを探し、治療の方針を決めるための検査です。
受診の目安
- 避妊をせずに1年たっても妊娠しない
- 女性が35歳以上(1年を待たずに検査を考えます)
- 月経が不規則・来ない、ひどい月経痛がある
- 子宮内膜症や骨盤の感染症(骨盤腹膜炎)と言われたことがある
女性は30歳を過ぎると妊娠する力(妊孕性)が下がりはじめ、35歳を過ぎると下がり方が速くなるとされています。気になったら、早めに産婦人科で相談してください。
女性の検査
ほとんどの人が受ける一般的な検査と、一般的な検査で病気が疑われたときに受ける検査があります。
| 検査 | わかること | 時期・方法 |
|---|---|---|
| 内診・経腟超音波検査 | 子宮筋腫・卵巣のう腫・子宮内膜症などがないか | 診察台で、腟から細い超音波の器具を入れて調べます |
| 子宮卵管造影検査 | 卵管が詰まっていないか、子宮の内側の形 | 月経が終わってから排卵までの間に、X線で調べます(くわしく) |
| ホルモン検査(血液) | 卵胞を育てる・排卵を促すホルモン、女性ホルモン、プロラクチン、甲状腺ホルモン など | ホルモンは周期で変わるため、月経中・排卵後など時期を分けて調べます |
| AMH 検査(血液) | 卵巣に残っている卵子の数の目安(卵子の質はわからない) | 周期のどの時期でもできます(くわしく) |
| 感染症の検査 | クラミジアなど、卵管の詰まりの原因になる感染症 | 血液や腟の分泌物で調べます |
必要に応じて行う検査
- 子宮鏡検査 — 子宮の中を細いカメラで直接見て、ポリープや筋腫、癒着を調べます。外来でできることが多い検査です
- 腹腔鏡検査 — 全身麻酔でおへそからカメラを入れ、子宮内膜症や卵管のまわりの癒着を調べます。見つかった病気をその場で治療できることもあります
- MRI 検査 — 子宮筋腫や子宮内膜症、卵管水腫などをくわしく調べます
基礎体温は検査ではありませんが、自分でつけると、排卵しているかどうかのおおよその見当がつきます。
男性の検査
日本生殖医学会は、男性の検査は女性の治療の前か、同時に受けることを勧めています。
| 検査 | わかること |
|---|---|
| 精液検査 | 精液の量、精子の数・動き・形、感染の有無 |
| 泌尿器科の診察・超音波検査 | 精巣の大きさ、男性不妊の原因で最も多い「精索静脈瘤」があるか |
| ホルモン検査(血液) | 男性ホルモン(テストステロン)と、精子をつくるのに関わるホルモン |
| 染色体・遺伝子の検査 | 精子がとても少ない・いない場合の原因 |
精液検査は、2〜7日間射精しない期間をおいてから採取します。精液の状態は日によって変わるため、一度悪い結果が出ても、もう一度検査すると問題がないこともあります。精索静脈瘤は、手術で治療すると改善する可能性が高いとされています。
保険と費用
不妊の原因を調べるために医師が必要と判断した検査は、保険診療で受けられます。妊娠前の確認として受ける検査は原則として自費です(「ブライダルチェック」)。治療に進んだあとの保険の条件は「不妊治療の保険適用」にまとめています。
検査のあとは
検査で原因が見つかれば、その治療をします。はっきりした原因が見つからない場合は、タイミング法、人工授精、体外受精へと段階的に進むのが一般的です。
あわせて読みたい
- 卵管造影検査 — 流れと注意点
- 男性不妊 — 二人で検査を受ける理由
- 不妊治療と仕事の両立 — 通院の見通しと職場への伝え方
- 基礎体温 — 自分でつけてわかること・わからないこと
よくある質問
不妊検査はいつ受ければよいですか?
避妊をせずに1年たっても妊娠しない場合が目安です。女性が35歳以上の場合や、月経不順・子宮内膜症などがある場合は、1年を待たずに検査を考えます。
男性も検査を受けたほうがよいですか?
受けてください。不妊の原因は男性側と女性側でほぼ半々とされ、日本生殖医学会は男性の検査を女性の治療の前か同時に受けることを勧めています。