
検査と治療・体外受精・顕微授精
体外受精とは:治療の流れ・年齢別の妊娠率・費用と保険
最終確認日 2026-10-16(制度は変わることがあります。出典で最新の情報をご確認ください)
体外受精は、卵巣から取り出した卵子と精子を体の外で受精させ、育った胚(受精卵)を子宮に戻す治療です。2024年に日本で行われた体外受精・顕微授精などの治療は55万周期あまりで、この年の治療から8万6千人あまりの子どもが生まれています。このページでは、治療の流れ、年齢による違い、保険と費用の考え方をまとめます。
体外受精と顕微授精の違い
受精のさせ方が違います。どちらを選ぶかは、精子の状態やこれまでの治療の経過をもとに医師と決めます。
| 方法 | 受精のさせ方 | 主に選ばれる場面 |
|---|---|---|
| 体外受精(IVF) | 卵子のまわりに精子をふりかけ、自然に受精するのを待つ | 卵管の通りが悪い、人工授精で妊娠しなかった など |
| 顕微授精(ICSI) | 顕微鏡で見ながら、1つの精子を細い針で卵子に入れる | 精子の数や動きが少ない、体外受精で受精しなかった など |
どちらも、2022年4月から保険の対象です(条件は後述)。
治療の流れ
一般的な流れは次のとおりです。薬の使い方や通院の回数は、医療機関と治療方針によって変わります。
- 卵巣を刺激する — 飲み薬や注射で、複数の卵子が育つようにします。超音波検査と血液検査で育ち具合を確かめます
- 採卵 — 卵子が十分に育ったら、膣から細い針を入れて卵子を取り出します
- 受精させる — 同じ日に採取した精子と合わせます(体外受精または顕微授精)
- 胚を育てる — 培養室で数日間育てます。育った胚は凍結保存もできます
- 胚移植 — 胚を子宮に戻します。採卵した周期にそのまま戻す方法(新鮮胚移植)と、凍結しておいた胚を別の周期に戻す方法(凍結融解胚移植)があります
- 妊娠の判定 — 移植から1〜2週間ほどで、血液検査などで確かめます
日本では凍結融解胚移植が主流になっており、2024年に生まれた子どものうち96%が、凍結した胚(卵)を用いた治療によるものでした。
年齢による違い
妊娠する割合は、女性の年齢とともに下がります。日本産科婦人科学会が全国の実施施設から集めた2024年のデータでは、胚移植1回あたりの妊娠率は、30歳53%、40歳35%、44歳16%でした。
妊娠したあとに流産する割合は年齢とともに上がり、40歳では妊娠した周期の35%、44歳では51%でした。そのため、出産まで至る割合はグラフの妊娠率より低くなります。
| 年齢 | 妊娠率(移植1回) | 流産率 |
|---|---|---|
| 30歳 | 53.4% | 17.4% |
| 35歳 | 47.6% | 21.8% |
| 38歳 | 41.8% | 27.0% |
| 40歳 | 35.2% | 34.5% |
| 42歳 | 26.7% | 42.6% |
| 44歳 | 16.0% | 51.0% |
この数字は全国の平均です。一人ひとりの見通しは、年齢のほか、卵巣の予備能(AMH の値など)や胚の状態、これまでの治療の経過で変わります。医療機関ごとの成績は、患者の年齢構成や治療方針の違いがあるため、数字だけで単純に比べることはできません。
保険と費用
体外受精・顕微授精は、次の条件で保険の対象になります。
- 治療を始める日に、女性の年齢が43歳未満
- 胚移植の回数は、初めての治療計画を作った日の女性の年齢が40歳未満なら1子につき通算6回まで、40歳以上43歳未満なら3回まで
くわしくは「不妊治療の保険適用」をご覧ください。保険診療の窓口負担は原則3割で、1か月の負担が上限を超えると高額療養費制度で払い戻されます。費用の考え方は「不妊治療の費用の目安」、東京都の助成は「不妊治療の助成(東京都)」にまとめています。
医療機関を選ぶときに確かめたいこと
- 通いやすさ(卵巣刺激の時期は、短い間隔で何度も通院することがあります)
- 診療日・診療時間(土日や夜間に診療しているか)
- 保険診療と、自費や先進医療の組み合わせについての説明があるか
- 治療計画と費用の見積もりを、始める前に示してもらえるか
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- 不妊治療は何歳まで? — 保険の年齢のルール
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よくある質問
体外受精と顕微授精の違いは?
受精のさせ方が違います。体外受精は卵子のまわりに精子をふりかけて自然に受精するのを待ち、顕微授精は顕微鏡で見ながら1つの精子を細い針で卵子に入れます。
体外受精の妊娠率は年齢でどう変わりますか?
日本産科婦人科学会の2024年のデータでは、胚移植1回あたりの妊娠率は、30歳53%、40歳35%、44歳16%でした。
体外受精で生まれる子どもはどのくらいいますか?
2024年の体外受精・顕微授精などの治療から、8万6千人あまりの子どもが生まれています。