排卵検査薬の選び方と使用時の注意点

排卵日を知る一つの方法として、排卵検査薬があります。妊活をしている人なら一度は見たことがあったり、手に取ったりしたこともあるかと思います。
さて、その排卵検査薬ですが、実は選び方と使い方に何点か注意点があります。
今回は排卵検査薬の購入方法から使用時の注意点をお伝えしていきます。

排卵検査薬の購入方法

排卵検査薬は第1類医薬品になりますので、薬剤師による説明が必要なため、ドラックストアや薬局で購入する場合は、薬剤師のいる店舗でしか購入できません。また薬剤師常駐の店舗でも、夜間や土日などは薬剤師不在の場合があると購入できないので注意が必要です。
ドラックストアなどで処方箋を扱っているところであれば、比較的遅い時間まで購入できるところが多いように感じます。
店舗で購入する場合は、事前にHPなどで薬剤師滞在の有無を確認してから店舗に行かれることをお勧めします。

とはいえ、働いている人にとっては薬剤師の在中時間に薬局に行くことが難しい人もいると思います。そんな場合はオンラインでも購入可能ですので、オンラインでの購入も検討してみてください。ただしオンラインで購入する場合も、薬剤師とのやり取りが必要になることが一般的なようですのでご注意ください。
ただ、排卵検査薬はいくつか種類があるため、ネットで選んで購入するのは不安という場合は、最初は店舗で購入、その後はオンラインで購入など使い分けてもいいかと思います。

また、海外製品を購入する場合はオンラインでの購入になります。
海外製の排卵検査薬のメリットは何といっても低感度(20mIU/mL)のものがあることと、低価格な事です。
とはいえ、海外製品は品質の点などで不安な部分もありますので、最終的にはご自身が安心して使用できるものを購入しましょう。

排卵検査薬の仕組み

排卵検査薬は、排卵の引き金となる黄体形成ホルモン(LH)が大量に分泌されるタイミング(LHサージ)をとらえることで排卵の時期を予測します。血中LHサージと尿中LHサージまでの遅延はわずかであることから、尿中のLHサージを測定することで排卵予測が可能です。

LHサージ開始時期から34~36時間、ピークからは10時間から12時間で排卵します。
尿中LHが20mIU/mL以上がLHサージ開始のタイミングとなります。

排卵検査薬の種類と価格

最近は様々な特徴を持った排卵検査薬が市場に出回っています。
一般的なのは、判定窓が2つあり、手前が陽性か陰性かの確認、後ろ側の窓は検査が正しく行われているかをチェックする箇所であることが多いです。


画像抜粋:ロート製薬

詳しい使い方は購入された商品に添付されている説明書で必ず確認してください。
それでもわからなければ購入した店舗の薬剤師に確認しましょう。

それ以外にもデジタルで判定が可能なものやLHの濃度によって何本か線が出るものなどが販売されています。
とはいえ、さほど種類は多くなくドラックストアなどでは販売されているのは5.6種類ぐらいで、以下のものがメジャーです。

ハイテスターH(タケダ)
ドゥーテストLH II(ロート製薬)
チェックワンLH II(アラクス)
クリアブルー(オムロン)

それぞれの大きな違いは
・判定感度
・判定に要する時間
・判定の見方
の3点です。

その中でも購入時に注意してほしいのが判定感度です。

排卵検査薬購入時に確認する点

国内・海外製品あわせて、排卵検査薬の感度は市販されているものでは、20mIU/mL~50mIU/mLとあります。国内で市販されている、一般的な感度は30mIU/mLと40mIU/mLになります。

数値が高いほどLHの値のピークをとらえることになるので、より確実に排卵前のLHのピークをとらえることができます。

その反面、排卵日直前にならないと排卵検査薬が陽性にならないため、排卵直前しかわかりません。

排卵日の基礎知識の記事でも触れましたが、最も妊娠しやすい日は排卵日ではなく、排卵日2日前の性交渉になります。
30mIU/mLと40mIU/mLの排卵検査薬では排卵日2日前を知ることは難しく、1日、もしくは1日半前しか知ることができません。

排卵日2日前をとらえるには

排卵日2日前をとらえるためには、20mIU/mLの排卵検査薬が必要になってきます。
しかし、日本の薬局では20mIU/mLの排卵検査薬は販売されていません。
20mIU/mLの排卵検査薬を購入するには、ネットを利用して海外から購入することになります。
ただしネットで海外から購入する場合はあくまでも自己責任となります。
その点からもあまり排卵検査薬に頼って「排卵日2日前」をピンポイントに狙うより、排卵期間に何度か性交渉を持つほうがより確実な方法だと思います。

それ以外の方法となると病院で医師に超音波エコーで卵胞の成長具合を確認してもらいながら、排卵日を予測してもらう方法になります。
また、クリニックによっては排卵日2日前から反応がでる排卵検査薬を処方してもらえることもあります。
これらについてはクリニックでの排卵検査の記事でまたお伝えしていきます。

排卵検査薬を使うタイミング

最近は生理記録アプリや基礎体温管理アプリなどで排卵期(妊娠しやすい期間)を予測してくれるものがたくさん出ていますので、まずはその中で自分が使いやすいものを使うことをお勧めします。
アプリが予測した排卵日の3日から4日前ぐらいから排卵検査薬を使い始めます。
生理周期がばらつきやすい人はもう少し早めから使うと良いかと思います。
また、生理周期が短い人は、最初は生理終了後から使ってみるぐらいでもいいかもしれません。
何周期か使っているうちに排卵検査薬が陽性になる日がわかると思いますので、特に日にちがずれずに安定している場合は、陽性になるだろうと想定できる日の前日から使う方法でも大丈夫かと思います。

一旦、陽性が確認されたら、今度は陰性になるまで使い続けます。
排卵検査薬が 陰性 → 陽性 → 陰性 が確認できれば、この周期の排卵は終了したと考えても大丈夫かと思います。
陰性になるまで確認することが大切です。

使用タイミングとしては、1日2回、朝と夜 決まった時間に使用するのがおすすめです。2回も使用するのはちょっと費用的にという場合は、夜の決まった時間に使いましょう。

一般的に排卵検査薬は朝1回使用する人が多いかと思いますが、朝1回だけではその時に反応が出ていないと、翌日の朝まではまた検査しないことになります。
しかし、検査終了直後から、徐々にLHサージがスタートすることもあります。
朝だけの検査では、夜に検査していれば陽性になっていたのに気づくことができたものを見過ごすことにもなります。
翌朝に陽性を確認しても性交渉のタイミングが取れるのは夜になってからという人がほとんどだと思います。
その為、場合によっては排卵が終わってしまっているタイミングに性交渉を持つという可能性も出てきます。

出来るだけ早いタイミングで排卵検査薬陽性をとらえるためにも朝、夜と2回使うことをお勧めします。
そして陽性になってからは出来るだけ早いタイミングで性交渉を持つことが妊娠率を高めるポイントになります。
ご主人にその日は早く帰ってきてほしい場合などは、朝、夜にあわせて昼にも排卵検査薬を使ってアプリなどで情報を共有するのも一つの方法です。

排卵検査薬がずっと反応する、もしくはまったく反応しない場合

排卵検査薬が薄い陽性のままずっと反応し続ける人がいます。
その場合は、排卵検査薬が濃くなったタイミングを陽性としてくださいとアドバイスされている場合もありますが、何周期もその状態が続くようであれば、一度不妊クリニックに相談されることをお勧めします。
ホルモンの状態や多嚢胞性卵巣症候群などの場合はLHが分泌され続けることがあるからです。

逆に、排卵検査薬がまったく反応しない場合は、まずは検査回数を増やしてみましょう。
1日1回であれば2回へ、2回であれば3回に増やしてみてください。
LHサージのピーク期間が短い人もいますので、少ない検査回数では排卵がうまくとらえられない事があります。
それでも陽性にならない場合は、検査を開始する日をもう少し早めてみましょう。
自分が想定していた日より排卵が早いということはよくあることです。

ただ、排卵検査薬が陽性にならないということは無排卵の可能性もあります。
何周期かチャレンジしてもうまく判定できない場合は、不妊専門クリニックで確認してもらうことをお勧めします。

 

参考資料
公益社団法人日本産婦人科医会 4排卵の予測

 

この記事の監修医師
菊地 盤(きくち いわほ)
産婦人科専門医/生殖医学会生殖専門医
順天堂大学医学部卒業。順天堂大学産婦人科先任准教授(助教授)、順天堂大学医学部附属浦安病院リプロダクションセンター長を経て、2019年よりメディカルパーク横浜の院長を務める。順天堂大学浦安病院在籍時には、世界で初めて市(浦安市)と提携し「卵子凍結」プロジェクトの責任者として、女性の妊孕性温存に携わる。

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